株式持ち合いの復活?

2007/8/03

株式の持ち合い復活が進んでいます。

スティール・パートナーズとブルドックソースとの買収攻防に関して、東京高裁はスティールを「濫用的買収者」と認定。

買収防衛策の一環として、株式の持ち合いを進めている企業が見受けられます。


株式の持ち合いが進むと、企業間のいわゆる「白紙委任状」交付により株主総会が形骸化する可能性があります。

また、持ち合い企業の株式取得のために投資した資金は、本来的には設備投資や研究開発に回せるはずの資金が拘束される結果となり、企業全体としての投資効率が下がる可能性があります。

このような株式持ち合いは、果たして企業価値の向上にプラスといえるか、疑問が残ります。


一方で、企業間のシナジー追及を目的として、連携体制を強化するための相互持ち合いもあります。

例えば、トヨタ自動車と松下電器産業。

両社は、今後の自動車業界の成長を担うであろうハイブリッド車用電池の開発・生産で提携しており、世界規模で激化している自動車・電機業界の競争環境を勝ち抜くために外部の経営資源を活用する方針を打ち出し、株式の持ち合いに踏み切っています。

共に業界のリーディングカンパニーであり、強固な競争優位性を有する両社の提携は、シナジー効果の発現により企業価値を向上させる可能性が高いと考えられます。


このように、株式持ち合いの目的は様々です。

企業は、株式を上場している以上、企業価値の向上を追及する責務があり、投資家は「企業価値の向上に資するか」という観点から企業活動を監視すべきです。

果たして中長期的に企業価値の向上に資する施策であるか - このような見地から、株式の持ち合いも評価する必要があります。


なお、本日(3日)に発表されたトヨタ自動車の2007年4-6月期連結業績(米国会計基準)は、営業利益が前年同期比+31.8%増の6,754億円となり、四半期ベースで過去最高を更新しました。

過去からのたゆみない研究開発投資の成果が、現在のトヨタ自動車の好調を支えているものと考えられます。


(関連エントリー「買収防衛策の導入」⇒http://www.ma-investment.com/archives/2007/06/post_83.html

(関連エントリー「自動車セクターの比較」⇒http://www.ma-investment.com/archives/2007/06/post_81.html

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上記の内容は銘柄の推奨を目的としたものではなく、市場動向に関する雑感を綴ったものです。
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[6.M&A投資法] 投稿者 MA投資 : 16:07

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