業績見通しの公表
中部電力株が5%弱の大幅続落となりました。
同銘柄は、3月下旬に英ファンドの増配要求が伝わり、年初来高値を更新したばかり。
今期(2008年3月期)の業績見通しが発表され、連結経常利益が前期比5%減となる減益予想であったことが嫌気されたもようです。
決算短信では、業績見通しで減益を予想した理由として、「人件費や修繕費の増加など」を挙げております。
しかし、MA投資では要因は他にもあると考えます。
それは、減価償却制度の見直しです。
減価償却は、生産設備など固定資産の取得額を利用期間に応じて各事業年度に費用として計上する制度です。
従来は耐用年数を超えても取得価額の95%までしか償却できませんでしたが、2007年の税制改正により残る5%まで償却可能となりました。
これにより、企業にとっては以下の影響があります。
① 費用の増加により販管費が増えるため、利益が減少し、業績にマイナスの影響を与える。
② 費用の増加により課税所得が減るため、税金負担が減少し、キャッシュフロー(営業キャッシュフロー)にプラスの影響を与える。
中部電力は、ご存知の通り大規模な電力生成設備を要する企業であり、減価償却費の影響は人件費より大きく、燃料費の次に大きな費用項目です。
従って、税制改正による減価償却費の増加が営業利益にマイナスの影響を与え、そのインパクトは5%以上と推定されます。
一方、キャッシュフローにも同程度のプラスの影響があるため、減益予想が減価償却費の増加による部分が大きいとすれば、一概に株価にとってマイナス要因とは言い切れません。
このように、企業が業績予想を発表した際には、その数字が強気であれ弱気であれ、その内容・理由を分析することが重要です。
MA投資による株式投資ブログでは、これからも専門的な見地から企業を洞察する内容を配信してゆく予定ですので、ご期待下さい。
http://www.ma-investment.com/archives/2007/05/post_74.html
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