M&Aにプーリング法を適用
特殊製紙と東海パルプが合併して4月に設立した特殊東海ホールディングスが、プーリング法で経営統合することが確実となりました。
議決権比率が55対45での統合を、監査法人が内諾したもよう。
2007年3月期にM&A会計ルール(企業結合会計基準)が適用されてから、上場企業で初のプーリング法適用となる見通しです。
プーリング法とは、「対等合併」を前提として、M&Aに際して被結合会社を時価ではなく帳簿価額で引き継ぐ方法です。
実は、この方法は日本だけで認められている会計処理方法であり、あくまで例外適用となっているもの。
欧米では、合併といえば一方当事者が主導権を握るのが自然な形であり、合併に「対等」という考え方は馴染みません。
従って、経済的実態を表すための会計の世界でも、米国及び国際会計基準では対等合併(プーリング法)は認められておらず、一方当事者による買収の考え方に基づいた会計処理(パーチェス法)が強制されるのです。
例外的とはいえ、対等合併による会計処理(プーリング法)が認められているのは主要国では日本だけであり、この点で共通化の方向に向かっている会計基準の世界において日本が大きな批判にされされている、というのは以前のエントリーでも述べました。
(関連エントリー「対等合併?」⇒http://www.ma-investment.com/archives/2007/04/post_70.html
特殊東海ホールディングスは、4月の上場から2ヶ月弱で10%以上下落しており、特にここ最近の下げ方は厳しいものがあります。
プーリング法の選択により、償却負担が重荷になるのれんの発生を回避できたものの、その不透明な会計処理に対する市場の不信感が原因かもしれません。
たかが会計、されど会計。
経営者の誠実性と複雑に絡むこの問題、賢明な投資家になるためにも、会計リテラシーは欠かせないものである、とMA投資では考えています。
http://www.ma-investment.com/archives/2007/05/ma_8.html
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