Change Of Control
前回のエントリー(「対等合併?」)に引き続き、HOYAとペンタックスの経営統合について考えてみます。
成立の見通しは立っていないとはいえ、HOYAはTOBを軸に依然としてペンタックスの統合を目論んでいるようです。
統合手法を合併からTOBに変更することで、統合後のHOYAの「のれん」代が80億円膨らみ、580億円となる模様です。
「のれん」とは、いわば見えざる価値に対する対価を意味し、M&Aにあたって付加されるプレミアムのことを言います。
TOBが成立し580億円の「のれん」が発生する場合、仮に5年で費用化すると年間160億円の「のれん償却費」が営業利益の圧迫要因となります。
すなわち、HOYAはペンタックスとの統合により、年間160億円以上の付加価値を相乗効果により生み出すことが必要となるわけです。
では、どのようにして新たな価値を生み出すのでしょうか。
一つ言えることは、経営陣の交代による新たなリーダーシップの発揮、すなわち“ Change Of Control ”への期待です。
それまでガバナンスがしっかりしていなかった企業に、新たな経営陣がビジョンとガバナンスを注入することにより規律(Discipline)が生まれ、企業が生まれ変わることがあります。
・・・そう、代表例は、カルロス・ゴーン氏による日産再生ですね。
ペンタックスは、解任された前社長の独断専行、解任劇での取締役会手続きで瑕疵が認められるなど、ガバナンスが欠落していたように見えます。
ここに、HOYAの斬新な経営スタイルとガバナンスの企業文化が導入されれば。。。
大株主であるスパークス・グループやフィデリティ投信も、合併比率には難を示しているものの、統合自体には賛成の意向のようです。
もちろん、統合後にHOYAが主導権を握って経営再建を行えるかがポイントとなりますが。
このように、ここのところ頻繁にみられるM&Aを、その後の青写真を描きながらみていくと、さらに深い洞察に至り興味深いですね。
みなさんは、どのようにお考えでしょうか?
MA投資の洞察を参考にしてもらえれば幸いです。
≪ 対等合併? | Main | 富裕層の投資活動 ≫


