「いちごアセット」の乱
そろそろ帰ろうかと考えていた先週金曜の夜、こんなニュースが飛び込んできました。
「いちごアセットマネジメント、議決権31%超を確保、M&A否決の公算」
22日の臨時株主総会で大阪製鉄の完全子会社化を諮る東京鋼鉄に対し、いちごアセットは議案に反対する株主から委任状を集めて計31%超の議決権を確保したと発表しました。
取締役会で決定したM&Aが株主総会で否決されれば、日本で史上初のケースとなります!
MA投資戦略チームがこの一連の報道に注目したのは、今回が初めてではありません。
いちごアセットマネジメントとは、元著名証券会社の株式統括本部長のスコット・キャロン氏が昨年立ち上げた独立系投資ファンドです。
ファンド名は、「ストロベリー」ではなく、彼が最も好きな日本語である「一期一会」からとったといいます。
投資とは「人との出会い」と考える同士は独自のリサーチ方法から東京鋼鉄に惚れこみ、昨年末から買い付けを始めようとしていた矢先に、既存株主の利益を著しく害する大阪製鉄による完全子会社化が発表されました。
いちごアセットは、投資はいったん諦めたものの、発表直後からネット掲示板にあふれるように寄せられた個人投資家の怒りの声を見て翻意。
「プロの投資家が少数株主の声なき声を代弁しなければならない」と猛烈に買い始め約10%の株主になった後、全株主に手紙を送り総会で大阪製鉄参加入りを引けるする委任状を集める呼びかけを開始しました。
その結果、「いちごアセットマネジメント、議決権31%超を確保、M&A否決の公算」となったのです!
ここ一年ほど、資本市場のあちこちで「少数株主軽視」のM&AやMBOが横行していました。
様々な異論はあるにせよ、企業のオーナーは株主です。
その株主を軽視した企業は、粉飾決算を行い既存株主利益を著しく害するMSCBを発行し滅びていったライブドアのように、市場から淘汰されてゆきます。
このような株主軽視の流れに一石を投じ、流れを変える可能性を秘めた出来事として、「いちごアセットの乱」は日本の株式市場の歴史に名を残すかもしれません。
がんばれ!いちごアセット!!
MA投資戦略チーム
http://www.ma-investment.com/archives/2007/02/post_56.html
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